一般婦人科Gynecology
各ライフステージごとにある女性特有の不調。気になる症状は早めにご相談ください。
婦人科で診察をする女性特有の病気には、エストロゲンというホルモンが大きくかかわっています。大きく分けて月経が始まる思春期、エストロゲンの量が最も多くなる成熟期、閉経後の更年期、エストロゲンが減り全身に影響が出てくる老年期の4つとなります。
- 女性の年代別エストロゲン量と現われがちな症状
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【思春期】月経痛、月経不順、月経前後の不調(PMS・PMDD)、心の問題、避妊
【成熟期(前期)】妊娠・出産、不妊症、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮頸がん
【成熟期(後期)】乳がん、卵巣がん、子宮体がん
【更年期】更年期障害、うつ、骨粗しょう症⇒骨折予防、生活習慣病、メタボリック症候群、尿漏れ、性交時の障害(出血・痛み)、がん
【老年期】認知症、視力・聴力・筋力などの低下、しみ・しわ・白髪
思春期(10代)
エストロゲンが増え、生理(月経)が始まりますので、生理に関する不調が多く表われます。ホルモンの分泌量が不安定なことから、イライラしたり、うつの症状が出たり、ニキビが気になったりすることもあります。小さなことでも本人はもちろんのこと、親御さんも一緒に相談にいらしてください。
この時期の主な疾患・お悩み
- 生理痛(月経痛)
- 生理不順(月経不順)
- 月経前症候群(PMS)
- 月経困難[月経不順・不正出血など]
- 性感染症(STD)
- 避妊
成熟期(20代~40代)
エストロゲンの量が最も多く分泌される時期で、妊娠や出産に適した時期でもあります。生理に関する不調だけでなく、子宮・卵巣・膣の疾患が増えてくるので注意が必要です。女性特有のがんを早期発見できるよう性経験のある方は定期的に検診を受けましょう。
この時期の主な疾患・お悩み
- 子宮[子宮筋腫・子宮内膜症・子宮頸がん]
- 卵巣[卵巣のう腫・チョコレートのう腫・卵巣がん・卵管腫瘍]
- 膣[カンジダ膣炎・細菌性膣炎]
- 外陰部[バルトリン腺のう胞・性器ヘルペス・尖圭コンジローマ]
- ホルモン[多嚢胞性卵巣症候群・高プロラクチン血症]
- 不正出血
- おりものの異常
- 下腹部の痛みやしこり
更年期(50代)
エストロゲンの減少により身体に様々な症状が表れます。その症状は人によって様々で、内科・精神科・整形外科などを受診される方が多いといわれています。婦人科の治療で改善される場合もありますのでご相談ください。
この時期の主な疾患・お悩み
- 更年期障害[ほてり・発汗・うつ症状・不眠・動悸・めまい・関節痛・頭痛・肩コリ・冷えなど]
- 女性特有のがん[子宮がん(頸がん・体がん)・卵巣がん・乳がん]
- 性交障害[性交痛・性交後出血]
- 生活習慣病[高血圧・高脂血症・糖尿病など]
- 骨粗しょう症
老年期(60代)
更年期ほどのつらさは和らぐものの、ホルモンが減少したままの状態であるため、肌・骨・血管・脳など全身に症状が表れるようになります。
この時期の主な疾患・お悩み
- 女性特有のがん[子宮がん(頸がん・体がん)・卵巣がん・乳がん]
- 骨粗しょう症
- 認知症
- 視力・聴力・筋力の低下
- 性交痛