性病について

性病(STD/性感染症)は無症状で
進行することが多いです。
自分で判断せずに一度
医師に相談しましょう!

ネットショップで性病チェックができる検査キットを買って自分で検査することもできる時代ですが、医師が直接診断し適切な薬の処方をすることで安心安全に性病の治療をすることができます。
性感染症(STD/ 性病)は不妊や子宮外妊娠など女性の未来にとっても大きく関わる病気です。恥ずかしいと思わずに、ちょっとでも違和感や症状があった場合はできるだけ早く受診してください。

また、パートナーができた時、結婚が決まった時など、自分が性病に感染していないか、婦人科系の疾患がないか検査をするようにしましょう。

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性病(性感染症)とは

性感染症とは性行為によって感染する疾患で、感染症の一つです。主な感染原因は、感染している人との「性交渉」ですが、性行為以外でも感染・発症するものもあります。これらの疾患に感染すると男女ともに様々な症状が現れます。

症状が少しでも出た時には早めに受診するのはもちろんですが、症状が全く出ないで進行する場合もありますので、定期的に検査をすることが大切です。

どちらか一方が治療しないと、完治したパートナーに再び移してしまうので、同時に一緒に治療を行う必要があります。

性病の種類

性病にも種類があり、種類によって症状や治療法が異なります。無症状のまま進行することが多いので、症状が出ていなくても安心せず、定期的に検査をすることをおすすめします。

※男性の方で自覚症状のある方は泌尿器科で受診してください。

クラミジア

クラミジアは、若者の性感染症の中でも最も多く、クラミジア・トラコマチスという細菌によって引き起こされます。性行為で粘膜に感染し、男性は尿道や精巣、女性は膣内に症状が出ます。また、オーラルセックスによって、咽頭へ感染することもあります。感染後、数週間で症状が出る場合が多いですが、無症状のまま気づかない方もいます。

クラミジアに感染していると、他の感染症やHIVの感染率が格段に高くなり、女性は不妊や子宮外妊娠の原因になります。

症状
女性の症状
おりものの増加 / 不正出血 / 下腹部痛 / 性交時の痛み / 喉の痛み / 発熱
男性の症状
排尿時の痛み / 尿道が膿む / 尿道のかゆみ・不快感 / 精巣の腫れ / 喉の痛み / 発熱
治療
抗生物質を4錠1回内服する事で治療できます。
3週間後に完治しているか再検査いたします。

淋病(りんびょう / 淋菌感染症)

淋病は、淋菌が原因となります。性行為やオーラルセックスで感染します。
タオルなどからの感染事例もありますが、淋菌は弱い菌なのでとてもまれなことです。比較的早く発病し、数時間から数日で症状が出ます。
自覚症状がない場合が多く、あってもおりものが増える、熱っぽい、下腹が痛むなど、他の病気と勘違いしやすいのが特徴です。

淋病はクラミジア同様、放置していると不妊症や子宮外妊娠の原因になりますので、少しでも気になる症状がある場合は受診しましょう。無症状の方もいるので、定期的な検査をおすすめします。

症状
女性の症状
おりものの増加 / 下腹部痛 / 発熱
男性の症状
排尿時の痛み / 勃起時の痛み
治療
抗生剤点滴1回で治療する事ができます。
3週間後に完治しているか再検査いたします。

ヘルペス

ヘルペスは、唾液の中に混ざっていることが多いヘルペスウイルスによって発症する性感染症です。性行為やオーラルセックスで感染します。
約7割の方が無症状のため感染していることに気づいていないケースが多く、男性よりも女性が多い傾向にあるようです。
検査では分からず、症状が出ている時にしか判断できません。

症状

感染から2日~10日間で男性は亀頭・包皮・陰茎体部・お尻に、女性は外陰・膣の入り口・お尻などに発症します。

  • ・口の中・唇・性器・肛門などに違和感やかゆみ、激しい痛みを感じる
  • ・赤くなったり、水ぶくれのようなものができている
治療
抗ウイルス薬を初発なら10日間服用、軟膏を塗布するなどして治療できます。
ただ、1度感染してしまうと、風邪や疲労等の免疫力低下によって発症を繰り返す特徴があります。

トリコモナス

トリコモナスは、原虫が性器内に入り込み炎症をおこすものです。
主に性行為により感染しますが、下着やタオル、便器、浴槽からも感染の可能性があります。
そのため、性行為の経験のない女性や幼児にも感染することがあります。しかし、半数以上が無症状というデータもあるため感染に気づきにくいのも事実です。

症状

通常は女性のみに膣炎・子宮頸管炎・尿道炎といった症状が現れます。

  • ・黄色いおりものが増加した
  • ・性交、排尿時に不快感がある
  • ・性器のかゆみ、痛み、ヒリヒリする
治療
抗原虫薬の服用や膣剤の使用で治療します。
内服中は症状が強まるため、アルコールは厳禁です。

尖圭(せんけい)コンジローマ

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)が、皮膚や粘膜表面に感染してイボのようなものができる病気です。
性行為で感染しますが、ときに性行為以外の原因でうつることもあります。そのため、性経験のない幼小児にも発生することがあります。
包茎の人には、尖圭コンジローマが多いといわれていますので、再発を予防するためにも包茎手術をおすすめします。
症状が出ている時にしか、診断ができません。

症状
  • ・性器や肛門のまわりにイボができている
  • ・進行するとイボが大きくなり数が増えてきます。
治療
ウイルスの増殖を抑制する軟膏を塗布します。難治性の場合、焼灼する事もあります。
(膣内の病変は当院で加療できません。病院をご紹介いたします。)

梅毒(ばいどく)

梅毒(ばいどく)は、梅毒トレポネーマに感染することによって起こり、血液を通して全身に原因菌が行き渡るので、全身に症状がでる性感染症です。
感染経路としては、主に性行為・オーラルセックスでの皮膚や粘膜の傷口からの侵入です。感染後に長い期間放置すると、内臓や神経にまで重い症状が出てしまいます。

早期治療すれば完治することができるので、気になる時は早めに受診してください。
最近、梅毒が増加してきているとの報告があります。

症状
性器、口腔、肛門、手指などに発疹、しこりができる/ 太ももの付け根が腫れる / 発熱
治療
ペニシリン系の抗菌薬を用いた治療が行われます。
感染してからの経過時期によって治療期間が変わりますが、早期であれば約1ヶ月間の服用で治療できます。抗菌剤の筋注1回で治療する方法もございますが、当院では行えないので感染症内科のある病院をご紹介いたします。

B型肝炎

B型肝炎は、性行為によりB型肝炎ウイルスに感染したことが原因で起こる肝臓の病気です。
また、現在は生後すぐにワクチン接種ができますが、母子感染もあります。
父親が感染していると気づかず、母親や子供にうつしてしまっている場合もあります。
まれに肝臓の炎症が強くなり、肝硬変や肝臓がんなど死につながる病になる場合もありますので、異常を感じたら早めに受診しましょう。

症状

感染から1~2ヵ月後に

  • ・身体がだるい
  • ・食欲がない
  • ・発熱がある
  • ・濃い色の尿が出る
  • ・皮膚や白目が黄色っぽくなる
治療
安静にしていれば2~3ヶ月で自然に症状が収まることもあります。
B型肝炎は完全に治るわけではありませんが、ウイルスの増殖を抑え、将来より深刻な肝臓疾患にかかるリスクを低下させます。
精査・治療は肝臓専門の内科で行います。

C型肝炎

C型肝炎は、C型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝炎です。
主に血液からの感染で性行為による感染確率は低いものです。
症状は重くないものの、感染者の7割が慢性化し肝硬変~肝臓がんに進む可能性が高い疾患です。

症状
ほとんどが無症状で経過しますが、感染から2週間~3ヶ月後にだるさ、食欲不振、発熱、濃い色の尿が出る、体や白目が黄色っぽくなるなどの症状が出る場合があります。
症状がある場合は、消化器内科を受診してください。
治療
食事療法をしながら安静にし、抗炎症療法や抗ウイルス剤の投与などを症状に合わせて行っていきます。
精査・治療は肝臓専門の内科で行います。

エイズ / HIV

エイズは、血液や体液を介してエイズウィルス(HIV)に感染し発症する疾患です。
性行為以外にも血液感染や母子感染があります。体の免疫力が低下し、ガンなど深刻な病気にもかかりやすくなります。
海外は日本国内より感染リスクが高いので、海外生活が長い方は1度チェックをされると良いでしょう。

症状

感染後2~3週間

  • ・発熱がある
  • ・のどに痛みがある
  • ・関節痛がある

その後、症状は数週間で治まり、何も症状が出ない期間が数年続きます。
治療をせず、そのまま放置しているうちに様々な病気にかかりやすくなります。
それらの病気がエイズ指標疾患に当てはまると「エイズ発症」と診断されます。

治療
感染すると完治することはできません。
薬でエイズ発症を抑えたり、症状の進行を抑えたりすることができます。
感染症内科で治療が必要です。

カンジダ

カンジダはカビの一種で元々膣や口にもっている常在菌です。
性行為だけではなく免疫力の低下によっても菌が増殖して症状が現れます。
そのため性行為の経験がない女性でも発症することがあります。

症状
  • ・外陰部がかゆい
  • ・おりものが白いカッテージチーズのような塊になっている
治療
抗真菌剤の軟膏の塗布や膣剤などで治療します。
慢性化して繰り返す場合が多いです。
自覚症状がなければ、特に治療の必要はありませんが、かゆみがある時は治療いたします。

少しでも違和感があったり、
パートナーが変わったら
「性感染症検査」を受けましょう。

性病について Q&A

感染予防のために何をすればいい?

コンドームで、感染の危険性をかなり低下させることができます。病原体を含んだ精液、膣分泌液からの感染を防ぐことができるためです。しかし、100%予防できるものではありません。感染リスクをさげる為、「正しい」コンドームの使い方をしてください。

ピルは性感染症予防になりますか?

ピルは避妊のための薬ですので、性感染症の予防にはなりません。性感染症を予防するためには、コンドームを使用してください。

パートナーも治療した方がいいですか?

自分だけが治療していても、パートナーが感染していれば治療後の性行為で再感染してしまいます。自覚症状がないこともあるので、パートナーも性感染症検査を受け、感染していた場合は治療をしてください。

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