一般婦人科

思春期が近づくと、エストロゲンの分泌量が増え、生理（月経）が始まり、心とからだの変化が多く表れます。分泌量が不安定なことから、イライラしたり、うつの症状が出たり、ニキビが気になったりすることもあります。受験や試合など大切なイベントもある時期なので、小さなことでも１人で抱えず、本人はもちろんのこと、親御さんも一緒に相談にお越しください。

この時期の主な疾患・お悩み

• ・生理痛（月経痛）
• ・生理不順（月経不順）
• ・月経前症候群（ＰＭＳ）
• ・月経困難…月経不順・不正出血など
• ・性感染症（ＳＴＤ）
• ・避妊

エストロゲンの量が最も多く分泌されて安定する時期で、妊娠や出産に適しています。生理に関する不調だけでなく、子宮・卵巣・膣の疾患が増えてくるので注意が必要です。女性特有のがんを早期発見するため、性経験のある方は定期的に検診を受けましょう。

この時期の主な疾患・お悩み

• ・子宮→子宮筋腫・子宮内膜症・子宮頸がん
• ・卵巣→卵巣のう腫・チョコレートのう腫・卵巣がん・卵管腫瘍
• ・外陰部→バルトリン腺のう胞・性器ヘルペス・尖圭コンジローマ
• ・ホルモン→多嚢胞性卵巣症候群・高プロラクチン血症
• ・不正出血・おりものの異常・下腹部の痛みやしこり

エストロゲンの急激な減少により、今までエストロゲンで調整されていたからだの機能に様々な症状が表れます。その症状は人それぞれで、日常生活まで影響を及ぼす場合は更年期障害と呼びます。症状により、整形外科・精神科・内科の受診が必要ですが、併せて婦人科も受診してみてください。

この時期の主な疾患・お悩み

• ・更年期障害→ほてり・発汗・うつ症状・不眠・動悸・めまい・関節痛・頭痛・肩こり・冷えなど
• ・女性特有のがん→子宮がん（頸がん・体がん）・卵巣がん・乳がん
• ・性交障害→性交痛・性交後出血
• ・生活習慣病→高血圧・高脂血症・糖尿病など
• ・骨粗しょう症

陰部のかゆみは、カンジダ・トリコモナス・雑菌といった病原菌による感染の場合と、かぶれなどのアレルギーが原因の場合があります。
かゆみは誰にでもおこる症状です。軽いものであれば自然に治ることも多いですが、原因が判別できなく再発してしまうこともあるので、診療しましょう。

かゆみを我慢できないとき、おりものが臭う、ポロポロしているなどいつもと違うときは性感染症の疑いがあるので、早めに検査しましょう。またそれ以外の場合でも、早く治したいとき、性感染症が心配なときは、医師の診断を受けましょう。
早期の正しい処置によって、重症化や再発防止になるので、少しでも気になる場合は、お気軽にご相談ください。

陰部のできもの（ブツブツ・しこり）は、ヘルペスや尖圭コンジローマなどの性感染症による場合があります。
痛みを伴う場合、大きくなったり、増えたりした時は性感染症を疑ってください。
ヘルペスウイルスは性交渉をしたことのある方の多くが持っています。感染時に症状が出る場合もありますが、感染しても無症状の方も多いです。ウイルスが、ストレスや疲労などで活性化すると、外陰部に水ぶくれやできものができ、痛みが出たり、外陰部が腫れることもあります。
尖圭コンジローマとはHPV（ヒトパピローマウイルス）に感染することにより発症します。感染しても無症状の方がほとんどですが、まれにイボのような小さなできものができる場合があり、放置するとどんどん広がっていく場合があります。

また、性感染症以外にも、衣類などによる長期的な摩擦が原因で皮膚が固くなり、しこりのようになるときもあります。性感染症が原因でない場合は治療の必要がありませんが、押して痛みがある場合、しこりが大きくなっている場合は検査や治療が必要になる場合もあります。ご自分で判断されるのではなく、医師にご相談ください。