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2025年03月31日

妊娠中の円形脱毛症の原因とは?治し方はあるの?

妊娠中は、体質の変化をはじめとしたさまざまな悩みに見舞われて悩む女性が多くいらっしゃいます。特に髪に関するトラブルは多く、円形脱毛症になってしまったというケースも見られます。
今回は妊娠中に円形脱毛症が起こってしまう原因や対策法をご紹介します。
妊娠中は体がデリケートな状態になっているため、自身をいたわりながらできるかぎり穏やかに出産までの期間を過ごしましょう。

円形脱毛症とは

円形脱毛症とは、頭の一部分の髪が丸い形や楕円形に抜けてしまう症状のことで、抜けた部分は「脱毛斑」と呼ばれます。脱毛斑の大きさは人それぞれで、髪を降ろしていればまったく目立たないものから、遠くからでも確認できるほど目立つものまでさまざまです。一口に円形脱毛症といっても種類が多くあり、主に下記のような種類があります。

  • 単発型(1カ所だけ円形に脱毛する)
  • 多発型(複数カ所に脱毛ができる)
  • 蛇行型(生え際に沿って帯状に脱毛が広がる)
  • 汎発型(頭髪だけでなく全身の毛が抜ける)
  • 前頭型(額の生え際から脱毛が進行する)

一般的な、円状になって髪が抜ける症状以外にも、髪の毛全体が抜け落ちてしまったり、まつげや眉毛などをはじめとした体毛が抜けてしまうことも含まれます。円形脱毛症は軽度のものであれば少しずつ回復していきますが、重度になると医療機関に通う必要もあるでしょう。

妊娠中の円形脱毛症の原因は?

ここでは妊娠中に円形脱毛症が起こってしまう5つの原因をご紹介します。妊娠中に円形脱毛症になる原因はまだ完全に明かされたわけではありませんが、いずれも妊娠により体質が変化したり環境が変わったりすることが関係しているといわれています。

①ホルモンバランスの変化

妊娠中に起こるホルモンバランスの乱れは円形脱毛症の原因になります。妊娠中の女性は女性ホルモンが増えた状態になります。女性ホルモンには発毛促進の作用があり、髪の毛が抜けにくくなったり増えたりすることもあります。しかし、産後に女性ホルモンが減少していく中で髪が突然抜け落ちはじめたり、円形脱毛症を発症したりするケースも珍しくありません。

②栄養不足

妊娠中は栄養不足から髪に栄養が行き届かず、円形脱毛症や抜け毛につながる可能性もあります。女性は妊娠をするとお腹の中の赤ちゃんに栄養を届けるため、妊娠前と同じ食事量では栄養不足になりやすいのです。特に、妊娠中は髪の材料として欠かせない亜鉛やタンパク質が不足し、髪のトラブルにつながる可能性があるでしょう。

③鉄分不足

健康的な頭皮や髪の毛の成長には鉄分が欠かせません。鉄分は血液中のヘモグロビンを作るミネラルの一種です。血液が循環すると健康的な髪の毛を作れますが、鉄分が足りず貧血状態に陥ると頭皮まで血液が十分に流れません。その結果、髪の毛が成長しなかったり抜けてしまったりする可能性が高まります。貧血はめまいや疲れやすさだけでなく、髪にまで影響を及ぼします。

④ストレスや自律神経の乱れ

ストレスは妊娠中のみならず、さまざまな世代で薄毛につながるといわれています。仕事や家庭のストレスをきっかけに、円形脱毛症になる方も多く見られます。

特に、妊娠中は不安要素が多く「無事に出産できるだろうか」「子育てをうまくできるだろうか」など、さまざまなストレスがつきまといます。また、お腹が大きくなるにつれ日常生活の支えの動作にもストレスを感じるでしょう。ストレスがたまると自律神経が乱れ、やがて免疫力が低下します。円形脱毛症になるだけでなく、体調不良の原因にもなるため注意が必要です。

⑤甲状腺ホルモンの過剰分泌

円形脱毛症は甲状腺の疾患と合併しやすい傾向にあります。甲状腺は首の喉仏の下あたりにあります。甲状腺では新陳代謝を促進させる「甲状腺ホルモン」が分泌されますが、分泌量が過剰になると髪の毛が抜け落ちる原因になるともいわれています。

妊娠中に円形脱毛症になってしまったら

それでは、妊娠中はどのようなことに気をつけて対応していけば良いのでしょうか?ここからは妊娠中にできる円形脱毛症の対策法を5つご紹介します。いずれもすぐに円形脱毛症に対して効果が期待できるものではありませんが、心がけることで症状の進行を抑えられたり、健康状態を見直せる効果が期待できます。
妊娠中だけではなく、妊娠前の女性や産後のママさんも対策を意識して過ごすことで、予防や早期の回復につながることが期待できるでしょう。

①栄養バランスの良い食事をとる

まずは食事の栄養バランスに気を配りましょう。妊娠中は赤ちゃんに栄養を届けるため、自分自身は栄養失調に陥りやすい状態になっています。元々食事量が少ない場合は意識して食べる量を増やしてみましょう。もしも一度でたくさんの量を食べられない場合は、1日3食だけでなくこまめに複数回に分けて食べることで、少しずつ食事をとるのもおすすめです。

なお、栄養バランスの中でも特にタンパク質や亜鉛に気を配ると脱毛の進行を防げたり、必要な栄養を補えたりします。タンパク質は肉や卵、牛乳や大豆などに含まれているため、食事から取り込みやすいでしょう。亜鉛は牡蠣や豚レバー、ホタテや煮干しなどに含まれています。食事作りの際に意識して取り入れてみましょう。

また、妊娠中はつわりや倦怠感から食事を作るのが辛いと感じることもありますよね。その場合は無理をせずにパートナーに食事作りをお願いしたり、お惣菜や調理キットを使ったりと工夫をしてみましょう。栄養バランスを意識してストレスを溜めると、かえって円形脱毛症が悪化する可能性があります。

②頭皮の清潔を保つ

円形脱毛症の対策と予防には頭皮の清潔を保つことも欠かせません。丁寧に髪の毛を洗い、汚れを落としましょう。お腹が大きくなってくるとかがみづらくなり、髪の毛を洗う動作が難しくなるかもしれません。

その場合はシャンプーブラシを使う方法がおすすめです。髪の毛をマッサージしながらきれいに洗い上げられるでしょう。また、髪の毛を洗った後はドライヤーできちんと乾かしましょう。髪を丁寧にケアしてあげることで、頭皮と髪の毛の清潔を保ちます。

③頭皮のマッサージをする

お風呂に入った際、頭皮のマッサージも意識して行いましょう。頭皮をマッサージすると血行が促進され、代謝が良くなったりその後にシャンプーをする際に汚れが落ちやすくなったりします。

④専門家に相談する

円形脱毛症を見つけたり、髪の毛の抜け方が気になる場合は専門家に相談がおすすめです。皮膚科で相談し、適切な対処を受けましょう。変形脱毛症は悪化すると治療が長引きやすいといわれています。また、原因が様々なため特定にも時間がかかるでしょう。
変形脱毛には様々な治療法がありますが、妊娠中は試せない治療法もあります。だからこそできるかぎり早めに相談し、悪化を防ぎましょう。

⑤ストレスを減らす

変形脱毛症はストレスと大きく関係しています。そのためストレスを知り、対処することも欠かせません。たとえば、出産に対して不安を抱えストレスになっているのであれば、妊婦健診の際に産婦人科で相談がおすすめです。

相談しにくい場合はパートナーや信頼できる人に話を聞いてもらうのでも良いでしょう。また、出産後の育児に不安を抱えている場合は自治体の相談窓口も活用しましょう。自治体によっては有識者が相談に乗ってくれたり、適切な医療機関や施設を相談してくれたりします。

妊娠中はパートナーの協力も不可欠です。体が辛いにもかかわらずパートナーがいたわってくれない場合「私ばかりが辛い」と感じることもあるでしょう。我慢せずに手伝って欲しいこと、自分が不安になっていることを伝えましょう。

妊娠中の円形脱毛症にお悩みの方はご相談ください

妊娠中の円形脱毛症はストレスやホルモンバランスの変化、栄養不足などさまざまな要因がひそんでいると分かりました。どれも妊娠中の変化のため直接改善することは難しいですが、できる対処法から取り組んでいきましょう。

円形脱毛症は、原因を知ることで少しずつ対処が可能です。現在、抜け毛や円形脱毛症に悩まされている場合は、一人で抱え込まず、医療機関や各種相談機関に相談しながら出産までの期間を過ごしましょう。

男性医師に相談しにくい場合は、婦人科のあるクリニックがおすすめです。あおば通りかずみクリニックでは、内科と婦人科を併設しており、女性の方でも安心してご相談いただける環境が整っています。

個別の症状に合わせたカウンセリングを行い、最適な治療計画・治療方法をご案内いたしますので、円形脱毛症や抜け毛にお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

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